妻籠宿・馬籠宿に行く

RX-82005-09-18

3連休の2日目。
昨日と同様、昼過ぎにGSX1400で出かける。
9月から10月にかけての塩尻は、甘酸っぱいブドウの香りで満たされる。
私の自宅の周辺もブドウ畑だらけ。
観光農園ではブドウ狩りが盛んに行われていて、観光客も多い。
(自宅前のセブンイレブンも朝から他府県ナンバーでいっぱいだ)
バイクで走り出すと、ヘルメットをかぶっていても、ブドウの香りを感じる。
 
今日は塩尻から国道19号線を南下して奈良井から権兵衛峠へ向かい、伊那を経由して高遠へ行き、高遠城跡でも眺めてこようと思っていたのだが、いきなり出鼻をくじかれた。
権兵衛峠から伊那側が通行止めだったのだ。
国道361号線は木曽と伊那を結ぶ山間路で、現在は権兵衛トンネルの開通工事が行われており、近々、峠道は旧道としてほとんど使われなくなるはずで、トンネル開通前に通っておきたかった。
ところが、昨年の台風ラッシュで伊那側の道路が被災し、復旧にはとうぶん時間がかかるらしい。
(というより、権兵衛トンネルの開通のほうに力を注いでいるような気がする…)


【権兵衛峠 通行止め】14:00
 
もちろん、国道19号線から国道361号線へ向かうときに、全面通行止めの標識は見ていたが、峠までは行けそうだったので来てみたのだ。
奈良井側から権兵衛峠までの道は、バイクにとっては楽しいワインディングで気に入ったのだが、通行止めでは仕方が無い。
残念。
 
さてどうしよう。
高遠城跡には行きたいのだが、伊那に抜けるには塩尻に戻って国道153号線で伊那に向かう北回りか、このまま国道19号線を南下して南木曽まで行き、国道256号線で飯田へ向かい、国道153号線を北上する南回りのルートが考えられる。
塩尻に戻るのは芸が無いので、迷わず南回りを選択。
それにしても、木曽谷と伊那谷って、権兵衛峠が通過できないとホントに交通手段が無い。
 
国道19号線を南下。
国道19号線は、「木曽高速」とよばれることもあり、交通量が多い割にはアベレージスピードが高い快走ルートだ。
木曽川中央本線ともつれるようにして、19号線を進む。
今日も昨日と同様天気も良くて、気温も高い。
バイクもたくさん走っている。
 
ことのほか、ハーレー・ダビッドソンが多いことに驚く。
100台くらいの集団も居た。
10台くらいのハーレーの集団も、あちこちで見かける。
(いや、ハーレーに見えるだけで、国産ハーレーもどきかも…)
なんでハーレー乗りって、あんなに集団で走るんだろう?
いや、ハーレーに乗っている人が多いから、必然的に集まってしまうのかな?
 
そんなことを考えながら、南木曽までやってきた。
南木曽からは国道256号線へ折れる。
国道256号線に入ると、標識に「妻籠」という文字が見え始める。
妻籠は古い宿場町という知識だけある。
古い宿場町は好きで、塩尻から近所の奈良井宿にはときどき行く。
妻籠はどんなものか興味があるので、寄ってみることにする。

妻籠宿】15:30
 
妻籠奈良井宿に比べて華やかな感じがする。
それに、比較的平らな奈良井宿に比べて、妻籠はアップダウンがあり、変化に富んでいる。
観光客も多い。
町並みはとても風情があって、キレイだ。
 
それにしても今日は暑い。
アイスクリームでも買おうかとお店に入ったところで、携帯電話が鳴る。
父親からだ。
いま妻籠に居ることを伝えると、妻籠と馬籠はセットだぞと教えられる。
それならば、馬籠にも行ってこようと思い、馬籠方面へ。
 
妻籠宿から馬籠宿へは約9km。
馬籠峠を越え、10分くらいで到着。


【馬籠宿】16:30
 
馬籠宿は、妻籠宿に比べてさらに高低差が激しい。
というか、宿場全てが坂だ。
そして、奈良井より妻籠より、観光客が多い。
宿場街の街並みも、建物がそれぞれ個性を持っていて、飽きさせない。
斜面にあるせいか、日当たりも良く、とても明るい感じだ。
こうした宿場めぐりはけっこう楽しい。
 
おみやげ屋にて気づいたことがひとつ。
馬籠宿は岐阜県なのだが、売っているお土産用の菓子類は「信州限定」とか「信州特産」とか書かれているものがほとんど。
ハテ?信州はいったいどこまでなのだろうか?
ちなみに、北方の白馬でも同じく「信州限定」のお菓子が売っている。
 
馬籠で17時になってしまった。
これでは高遠城跡なんぞ、明るいうちに着けるわけが無い。
とりあえず馬籠を後にして、国道256号線を飯田に向かう。
 
国道256号線も軽快なワインディングだが、さすがに疲れてきた。
飯田まで来たところで、中央自動車道にのる。
腹がへってきたこともあり、夕食を考える。
実は自宅を出る前に、辰野の「まつくぼ」さんにて、ソースかつ丼を食べたいと考えていたのだ。
「まつくぼ」さんのソースかつ丼は、あちこちの雑誌やメディアで取り上げられていて、けっこう有名なので、東京に住んでいた頃から、行って食べてみたいと考えていた。
 
「まつくぼ」さんは伊北I.Cを降りて、国道153号線を塩尻方面に1kmほど走った国道沿いにある。
店内に入ると、けっこう混んでいる。
おじさんとおばさんが切り盛りしていると聞いていたが、おばさんがとても忙しそう。
厨房に居るであろうおじさんも、きっと大忙しだろう。
店内にはたくさんのライダーの写真が貼ってある。
聞けば、おじさんが写真が趣味とのことで、バイクで来たお客さんは写真におさめているそうな。
 
さて、メニューにはいくつか魅力的なものもあるけど、今回は迷わず「特製カツ丼」を注文する。
しばし待つと、それは現れた。

【「まつくぼ」の特製カツ丼 1200円】19:20
 
いやぁ、話しには聞いていたが、カツがぶ厚い!
写真ではわからないけど、確かに厚さ3cmくらいある。
これは食べ応えあるなぁ。
こんなに厚くてもしっかり中まで熱が通り、しかもやわらかい。
美味い。
ソースとのマッチングも良く、「豚ってやっぱり美味いよなぁ」としみじみ思う。
空腹だったので、とてもおいしくいただいた。
 
お会計のときにおばさんが「バイクの人だよね?写真撮って行きなさい」と言う。
お客さんも多いし、外はすっかり真っ暗なので、遠慮すると、それでも撮っていきなさいと言うので、恐縮してお願いする。
お店の外でバイクを動かして、お店の前に移動していると、おじさんが一眼レフのデジカメを持って出てきてくれた。
おじさんはとても気さくな方で、いろいろとお話しをしながら写真を撮ってくれた。
こんなところも人気のあるお店の要素かもしれない。
自宅から30分くらいの近所だし、ときどき食べに来ようと思う。
 
ちなみに、「まつくぼ」さんの情報は、私の大のお気に入りのHPである「ダー岩井の写真館」よりいただきました。

 
お腹もいっぱいになり、あとはガソリンを入れて自宅へ。
「まつくぼ」さんから自宅までは給油時間を入れても30分だった。
全行程約240kmのツーリング、もっと早く家を出れば、こんな暗くなってから帰宅することはないんだろうけどなぁ。